会社法 条文 | 会社法 解説 |
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第2編 株式会社 第2章 株式 第9節 株券 第2款 株券の提出等 |
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第219条 【株券の提出に関する公告等】 @ 株券発行会社が次の各号に掲げる行為をする場合には、当該行為の効力が生ずる日までに当該株券発行会社に対し当該各号に定める株式に係る株券を提出しなければならない旨を当該日の一箇月前までに、公告し、かつ、当該株式の株主及びその登録株式質権者には、各別にこれを通知しなければならない。ただし、当該株式の全部について株券を発行していない場合は、この限りでない。 1 第百七条第一項第一号に掲げる事項についての定款の定めを設ける定款の変更 全部の株式(種類株式発行会社にあっては、当該事項についての定めを設ける種類の株式) 2 株式の併合 全部の株式(種類株式発行会社にあっては、第百八十条第二項第三号の種類の株式) 3 第百七十一条第一項に規定する全部取得条項付種類株式の取得 当該全部取得条項付種類株式 4 取得条項付株式の取得 当該取得条項付株式 5 組織変更 全部の株式 6 合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。) 全部の株式 7 株式交換 全部の株式 8 株式移転 全部の株式 A 株券発行会社は、前項各号に掲げる行為の効力が生ずる日までに株券発行会社に対して株券を提出しない者があるときは、当該株券の提出があるまでの間、当該行為によって当該株券に係る株式の株主が受けることのできる金銭等の交付を拒むことができる。 B 第一項各号に定める株式に係る株券は、当該各号に掲げる行為の効力が生ずる日に無効となる。 |
株券発行会社が以下のことを行う場合、その株主等は当該株券を会社に提出しなければならない。 ・譲渡制限株式を発行するための定款変更(第107条第1項第1号) ・株式の併合 ・全部取得条項付種類株式の取得 ・取得条項付株式の取得 ・組織変更 ・合併 ・株式交換 ・株式移転 この場合、会社は、当該行為の効力発生日までに株券を提出するよう公告しなければならない。この公告は当該日の一ヶ月前までにしなければならない。また、株主と登録株式質権者には、このことを通知しなければならない。 これらのことは、まだ株式の全部について株券を発行していない株券発行会社はする必要がない。 また、株券発行会社は、当該行為の効力発生日までに株券を提出しない株主等に対して、提出があるまでは、当該行為によって株主等が受領できる金銭等の交付を拒むことができる。 そして、提出された株券は、効力発生日に無効となる。 |
第220条 【株券の提出をすることができない場合】 @ 前条第一項各号に掲げる行為をした場合において、株券を提出することができない者があるときは、株券発行会社は、その者の請求により、利害関係人に対し異議があれば一定の期間内にこれを述べることができる旨を公告することができる。ただし、当該期間は、三箇月を下ることができない。 A 前項の規定による公告をした場合において、同項の期間内に利害関係人が異議を述べなかったときは、株券発行会社は、同項の請求をした者に対し、前条第二項の金銭等を交付することができる。 B 第一項の規定による公告の費用は、同項の請求をした者の負担とする。 |
株券発行会社が第219条第1項各号に記載されている行為をした場合、何らかの理由により当該行為の効力発生日までに株券を提出できない株主がいる可能性がある。このような場合、会社は、その者の請求により、利害関係人に対して異議があれば一定の期間内にこれを述べることができる旨を公告することができる。株券の不提出に利害関係を有する利害関係人に異議申し立てを行う機会を確保するためである。そして、利害関係人が異議を述べなかった場合には、会社は、この請求者に対して、第219条第2項により交付を止めていた金銭等を交付することができる。 |