会社法 条文 会社法 解説
第2編 株式会社

第6章 定款の変更
第466条 【定款の変更】

 株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。
定款とは、会社組織や活動に関する根本原則のことである(国における憲法に相当する)。定款の内容は普遍的なものではなく、その時の会社の事情などにより変化させていく必要もある。

会社法では、株主総会の決議により定款の変更が認められている。ただし、定款は重要であり安易な変更がなされないように、原則として特別決議によらなければならない(第309条第2項第11号)。

しかし、株主を害する危険性のない定款変更については、株主総会決議によらずに定款を変更できる。具体的には以下である。
・株式分割における分割比率に応じて発行可能株式総数を増加させる場合(第184条第2項)
・株式分割と同時に、単元株制度を導入、または、単元株式数を増加させる場合(第191条)。単元株式数を減少、または、単元株制度を廃止(第195条第1項)。

また、以下の場合は、株主が不測の損害を被る可能性があるため、株主総会の特別決議では足りず、特殊決議が必要となる。
・株式譲渡制限を設ける場合
・剰余金の配当等における議決権につき、株主ごとに異なる取り扱いを行う場合